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1兆ドルコーチ
シリコンバレーのレジェンド ビル・キャンベルの成功の教え
著者:エリック・シュミット(著)、ジョナサン・ローゼンバーグ(著)、アラン・イーグル(著)、櫻井 祐子(翻訳)
出版社:ダイヤモンド社
発売日:2019年11月14日
著者について
エリック・シュミット(Eric Schmidt)。2001年から2011年まで、グーグル会長兼CEO。2011年から2015年まで、グーグル経営執行役会長。2015年から2018年まで、グーグルの持株会社アルファベット経営執行役会長。現在はグーグルとアルファベットのテクニカルアドバイザーを務めている。
ジョナサン・ローゼンバーグ(Jonathan Rosenberg)。2002年から2011年まで、グーグルの上級副社長としてプロダクトチームの責任者を務めた後、現在はアルファベットのマネジメントチームのアドバイザーを務めている。
アラン・イーグル(Alan Eagle)。2007年からグーグルでディレクターとしてエグゼクティブ・コミュニケーションの責任者、セールスプログラムの責任者を歴任している。
ビル・キャンベル。
それは、Apple創業者であるジョブズの師であり、Google創業者たちを育てあげ、Amazon創業者のベゾスを苦境から救った男の名前だ。
ビルは、アメフトのコーチ出身でありながら、数々のシリコンバレーのテック企業創業者の「共通の師」であり続けた。そして彼の教えは、今日まで語り継がれ、数々の企業を繁栄へと導いている。
そして本書「1兆ドルコーチ」では、Google元会長のエリック・シュミットをはじめ、ジョナサン・ローゼンバーグ、アラン・イーグルの3名の著者が、自らのビルとのエピソードや数々の取材を通して、ビルの「成功の教え」について明らかにしている。
本書を読むことで、ビル・キャンベルの豊富な知識、深い洞察力、そして人間性に触れることができる。彼の教えは、単なるのジネス戦略や管理手法ではなく、人間として、そしてリーダーとしてどうあるべきかを教えてくれるだろう。
『部下や後輩や生徒には教えるだけでなく、裸の一個の人間としてつきあい、話しあい、学びあう姿勢を忘れない。』
パナソニック(旧:松下電器)の創業者である松下幸之助氏は、著書『リーダーになる人に知っておいてほしいこと』にて、このように語りました。「経営の神様」と呼ばれる松下氏が経営において大切にしたのは“人”、もっと言えば“人間的な絆”でした。
部下と深い信頼関係を築き、まるで家族のように相手に関心を持ち、裸の一個の人間として付き合うことを重視したのです。
松下氏が求めたのは、組織や業績の数字だけではなく、部下一人ひとりの心と向き合う勇気でした。リーダーが部下を理解し、共に成長することで初めて、真の信頼関係が生まれ、組織は本来の力を発揮します。
この教えは、ビル・キャンベルの教えとも共通します。
ビルは、本書の中で次のように語っています。
「人を大切にするには、人に関心を持たなくてはならない。プライベートな生活について尋ね、家族を理解し、大変なときには駆けつけよ」
その教えは、組織を成長させるためのスキルや戦略を超え、真のリーダーシップの本質を描き出しています。一流のリーダーは、自分や相手の役職や肩書きに関わらず、関わる人一人ひとりに敬意を持ち、関心を寄せ、謙虚に学び合う姿勢を忘れない。そのような教訓を、二人の偉大なるリーダーの背中から学ぶことができます。
そしてさらに興味深いのは、これらの「成功の教え」が、近年の研究によって科学的にも明らかにされつつあるという点です。
2012年、Google社は「世界中から聡明な人材を集めているチームに、優れた成果を挙げるチームとそうでないチームが生じるのは何故だろうか」という疑問を持ち、独自に研究を開始しました。この研究は「プロジェクトアリストテレス」と名付けられ、調査対象は180以上のチームにおよびました。
そして3年間にもおよぶ研究の結果、チームの成果を上げる1番の要因は「心理的安全性(Psychological Safety)」であることが判明しました。逆に、どれだけ優秀なメンバーがチームにいたとしても、心理的安全性が低いチームは著しい成果を上げることはできなかったのです。
1999年のコーネル大学の研究によれば、チームの心理的安全性とは「チームメンバーが、安心して対人リスクを取れるという共通認識を持っている状態であり……ありのままでいることに心地よさを感じられるようなチームの風土である」と定義されています。まさに松下氏もビルも、共通して行っていたのは「心理的安全性」の確立ではないでしょうか。
私も本書を読んでから、より一層チームメンバーへの対話を大切にするようになりました。一人ひとりの声に耳を傾け、関心を持ち、常に学び合う姿勢を忘れない。まだ不完全ながらも、そう意識するようになってから、心なしか職場に笑顔が増えたように感じます。メンバーがのびのびと仕事をしている姿を見ると、私も嬉しくて思わず笑みが溢れてしまいます。
松下氏とビルという二人の偉大なるリーダーは、この世から去ってしまいました。
しかし、彼らが遺した「成功の教え」は、私たち一人ひとりの心の中で今も生き続けています。
人は高みに上れば上るほど、自分が成功するために他人を成功させることがますます必要になる——そしてそれを助けるのが、コーチなのだ。(p.8)
個人より集団の業績を優先する人たちのチームは、そうでないチームに比べ、一般にパフォーマンスが高い。したがって、そうした「ライバルたちからなるチーム」をコミュニティに変え、足並みをそろえて共通の目標に向かわせることが重要になる(p.48)
あらゆるマネジャーの最優先課題は、部下のしあわせと成功だ。(p.69)
コーチャブルな資質とは、正直さと謙虚さ、あきらめず努力を厭わない姿勢、つねに学ぼうとする意欲である。(p.126)
人を大切にするには、人に関心を持たなくてはならない。 プライベートな生活について尋ね、家族を理解し、大変なときには駆けつけよ。(p.214)
AUTHOR天野 勝規
株式会社まほろば 代表取締役
士業専門のホームページ制作会社「株式会社まほろば」の代表取締役。大阪教育大学 教育学部 卒業。総合小売業(東証プライム上場)、公益法人での勤務を経て29歳で起業。
独立開業時の集客・顧客開拓に関する相談から、年商数億円規模の事務所のマーケティング顧問まで幅広い対応実績。15年間で3,000事務所以上からご相談・お問合せ。
ホームページを活用しつつも、SEO対策だけに頼らない集客・顧客開拓の仕組みづくりを推奨している。
【保有資格】
社会保険労務士、年金アドバイザー2級
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