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問題解決のためのデザインとは|成功事例から読み解くデザイン思考

2023.09.25デザイン

「デザイン」というと、ほとんどの人が「見た目を美しくする」ことをイメージするでしょう。カラフルな図形や画像を用いて、目に留まる作品や商品映像を見ると、形あるもの、目で見えるものだけが「デザイン」と認識しがちです。しかし、実際のところデザインの定義は目に見えるものだけではありません。

公益財団法人 日本デザイン振興会によると次のように定義されています。

「デザイン」とは理想や目的を果たすために築いたものごとすべてを「デザイン」とし、有形無形のあらゆるものが対象である。
引用:公益財団法人 日本デザイン振興会HP(https://www.g-mark.org/learn/what-is-gda)

では「無形のデザイン」とはどのようなものなのでしょうか。

「無形」と「デザイン」

ここでは単語それぞれが対義語のようにも聞こえる無形のデザインについて考えてみたいと思います。

「デザイン」の定義は2つ

本来、デザインの定義は以下の2つです。

  1. 情報伝達としての手段(一般的にこちらにフォーカスされることが多い)
  2. 問題解決(目的達成)のための計画やその過程全般

2つめの「問題解決のための計画やその過程」を考えるときに、さまざまなシーンがイメージできます。たとえば、子どもが補助なしの自転車に乗るための練習をするとき、また受験生が目指す学校の合格に向けて勉強に励むときなど、多くの問題解決や目標達成のためにチャレンジをすることがあるかと思います。これらすべての過程や行動がデザインとして定義されます。

問題解決としてのデザインを深く掘り下げると、問題解決もしくは目的達成に向けて、決まった力が必要であることがわかります。詳しくは後で解説します。

「問題」とは

まずは問題解決としての「問題」について考えます。ある理想の状態である目標(ビジョン)があり、現在の状態と目標との間にギャップを感じたとき、そのギャップを「問題」と呼びます。

先述した「子どもが補助なしの自転車に乗るための練習をする」場面では、目標は「補助なし自転車に乗れている自分」です。現状はまだ乗れていないので、目標までのギャップが「問題」となります。つまり「問題解決」と「目標達成」はどちらも目標とのギャップを縮めるデザイン行動といえます。

目標は、まだ実現していないため、特徴としてはっきりしておらず、自分の見聞きした情報からイメージされるものです。ただ、理想とする姿であるため「共感」や「あこがれ」から生まれるものであることは共通しています。

問題解決としてのデザイン力+α

問題解決としてのデザインには次の3つの力に加えて+αの力が必要です。これらの力を上手に活用できる人は、一般的に知られている情報伝達としての手段である「デザイン」の制作能力も高いといわれています。

  1. 問題認識力
  2. アイディア力
  3. 実行力

+α(リフレーミング力)

順に解説します。

1.問題認識力

まずは何が問題であるのか自分で認識することから始まります。

①問題を収集する
目標とする状況や姿を捉え、今の状況と異なる点をいくつも書き出します。目標をしっかりイメージする力、今の状況を注意深く観察することで、目標との違いが認識できるでしょう。

②問題の共通因子を決定する
①で集めた、目標との違いを並べて、共通因子を探します。すぐに共通因子が見つからない場合は、収集した問題の特徴を単語で並べていくと探しやすくなります。

③共通因子から最優先問題を特定する
共通因子と強く結びつくものを問題として特定します。共通因子は必ずしも1つに限らず、複数になる場合もあります。複数の共通因子の場合は優先的なものから並べて最優先のものから問題を特定します。

2.アイディア力

問題が認識できた後は解決方法を探っていきます。

①数ある焦点から1つに決定する
問題や問題につながる共通因子を紐解き、問題解決につながる対策や戦略、手に入れるべきものなどを書き出します。最終的には、「何に焦点を当てて取り組む必要があるのか」の問いに対する答えの形で決定します。

②解決方法を提示する
①で決定した焦点に対する解決方法を考えます。複数思い浮かんだ場合は優先順位をつけて並べておきます。まずは最優先から取り組むつもりでイメージします。

3.実行力

問題を決定し解決方法を考えたら、次は行動あるのみです。

①解決方法に合った行動を考える
解決方法に合った行動を考えていきます。最短で問題解決につながりそうな行動ばかりをイメージしがちですが、負担の少ないもの(すぐに取り組めるもの)も考えるとよいでしょう。

②行動を1つに決定する
問題や解決方法を決めたときと同様にまずは行動を1つに決定します。1つに決めることによって集中して取り組みやすい、挫折しにくいなどメリットがあります。

③行動する
②で決めた行動を一定期間行います。問題解決としての行動になっているか、目標に近づいているかのチェックも大切です。

+α(リフレーミング力)

+αであるリフレーミング力は1〜3それぞれのプロセスで必要な力で、ものごとを別の角度から解釈して認識し直すことです。

行動した後の結果が目標に近づいていない場合、リフレーミング力を働かせて共通因子やアイディアの練り直しを行います。適切な行動を決定し直し、また一定期間行い、目標に到達したら問題解決=目標達成に成功したことになります。

上記解説した3つの力と+αの一連のサイクルを「デザイン思考」といいます。

事例「ダイエット」から見たデザイン思考

実際に「ダイエット」をテーマにデザイン思考で問題解決のデザインを考えてみましょう。

現在の自分:標準+10kgの体重
目標:標準体重の自分(-10kgの体重)

1.問題認識力

①問題を収集する
「体重が増えた」「人から『太った』と言われた」「鏡に写った自分の姿が醜い」「服のサイズが合わなくなった」

②問題の共通因子を決定する
「肥満」「間食」「運動不足」「食べ過ぎ」「丸い顔」「姿勢」

③共通因子から最優先問題を特定する
「ダイエットが必要」

2.アイディア力

①数ある焦点から1つに決定する
「お腹をヘコませる」「足を細くする」「姿勢を改善する」

②解決方法を提示する
「腹八分目の食事にする」「運動する」「間食を控える」

3.実行力

①解決方法に合った行動を考える
「夜9時以降のお菓子をストップ」「寝る前のストレッチ」「夕方の散歩」「ご飯を150gまでにする」

②行動を1つに決定する
「夜9時以降のお菓子をストップ」に決定<

③行動する
1W連続して行動したあとのチェック(体重、お腹周り測定)

+α(リフレーミング力)
期待していた結果が得られなければ リフレーミング力をつかい、1の②の共通因子の見直しから実行前再検証する

まとめ:ポイントはリフレーミング力

「デザイン」というと形あるもの、目を奪われるカラフルな作品をイメージしがちですが、無形のものも含まれます。それが「問題解決のためのプロセス」つまりデザイン思考です。

問題解決のためのデザイン力がある人はプライベートの問題も解決能力が高く、ストレスが少ない生活を送れる傾向にあります。仕事にも影響するため、効率よく仕事ができる人が多いといえるでしょう。

最速で問題解決につながるポイントは「リフレーミング力」です。ものごとを決まった方向からだけでなく、あらゆる方向から見つめて検証することで、新たな解決方法が生み出せます。仕事での問題解決の場合は、ほかの人の意見を聞く、同様の問題を解決した事例を調べるなど主観から離れるのもひとつの方法です。

デザインに携わる立場として問題を認識し、その解決手段として有形、無形のデザインプロセスをお客様に提案しています。

AUTHOR天野 勝規

株式会社まほろば 代表取締役

士業専門のホームページ制作会社「株式会社まほろば」の代表取締役。大阪教育大学 教育学部 卒業。総合小売業(東証プライム上場)、公益法人での勤務を経て29歳で起業。
独立開業時の集客・顧客開拓に関する相談から、年商数億円規模の事務所のマーケティング顧問まで幅広い対応実績。15年間で3,000事務所以上からご相談・お問合せ。
ホームページを活用しつつも、SEO対策だけに頼らない集客・顧客開拓の仕組みづくりを推奨している。
【保有資格】
社会保険労務士、年金アドバイザー2級

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