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「オレンジ」に高級感を与えたエルメスから学べること

2024.04.29デザイン

私の好きな諺のひとつに「禍いを転じて福となす」があります。自分に災難が降りかかったとしても、災難をきっかけに工夫することによって以前よりも良い状態になることをいいます。事業をおこなううえで、目の前に「壁」が立ちはだかったときにこそ、私はこの諺を思い出すようにしています。

ところで、ラグジュアリーブランドの「エルメス(HERMES)」にも“禍いを転じて福となす”エピソードがあることをご存知でしょうか。エルメスの包装といえばエルメスオレンジの化粧箱や手提げの紙袋。しかし、創業当時のエルメスは、ゴールドの装飾を施した白いボックスとベージュ色の包装紙を使用していました。

第二次世界大戦がはじまると、物資不足により、今まで使っていたゴールドの装飾を施した白いボックスとベージュ色の包装紙が手に入らなくなってしまいます。残っているのはオレンジ色の包装紙だけ。エルメスは仕方なくオレンジ色の包装紙を使うことになったのです。

戦後、エルメスは以前のベージュ色の包装に戻します。ところがエルメスを愛用するお客様からはオレンジ色の方がいいという意見が多かったそうです。エルメスはお客様の意見を尊重し、引き続きオレンジ色の包装を使うことにしました。

その後、オレンジ色はエルメスのブランドカラーとなり、スカーフや小物などにも使われるようになります。エルメスオレンジを商品に採り入れることで、一貫性のあるブランドイメージが醸成されることとなったのです。

今回の記事では、エルメスのブランドカラーである「オレンジ」がデザインにおいてどのような意味をもつのか、深く分析してみましょう。

「オレンジ」が与える印象とは

一般的にオレンジ色は、家庭的、明るい、親しみ、健康的、元気、活発、開放感などのポジティブな印象を与えます。また、購買意欲を高める効果もあります。(幼稚や安っぽいといったマイナスのイメージもあります。)

黄赤、橙色、蜜柑色、柑子色などの和色を「オレンジ」と呼ぶことも多く、少し色合いが違うだけでも受ける印象は大きく異なります。

一方、西洋文化においては、オレンジ色は実りの秋や収穫を連想させる色です。実りの秋や収穫からラグジュアリーなイメージに結びついています。

これは、エルメスの外箱に用いられているオレンジ色(R221 G103 B44)です。

「活力」「親しみやすさ」「ラグジュアリー」などの印象を与えるエルメスの「オレンジ」は、上記の一般的なオレンジ色のイメージと西洋文化におけるオレンジ色のイメージをあわせ持つブランドカラーだと言えるでしょう。

他にもauや吉野家などがオレンジ色をブランドカラーにしていますが、高級ブランドでオレンジ色をブランドカラーに使用している例はありません。エルメスはオレンジ色を採用することで他の高級ブランドとの差別化を図ることにも成功しているといえるでしょう。

エルメスのオレンジはパントン(アメリカのPantone社が開発した世界共通の色見本帳の名称)の中にはありません。エルメスは独自のオレンジ色を作り、ブランドイメージに役立てているのです。

エルメスの「伝統と革新の融合」

1837年の創業以来、エルメスは長い歴史で培われた伝統的な技術と品質を守りながら、常に新しいアイデアや素材を採り入れています。また、素材選びから製造工程まで妥協を許しません。品質管理も厳しく、最高級の製品が店舗に並べられます。

エルメスの製品は、熟練した職人の手作業によって一つ一つ丁寧に作られ、世界的に高く評価されています。デザインも美しく、一時的な流行に左右されないため、長く愛用できます。エルメスは高品質な製品だけでなく、上質なショッピング体験や贅沢なライフスタイルを提案し、ラグジュアリーブランドとしての地位を築きあげています。

更に、エルメスはオレンジ色を戦略的に活用することで、ブランドの独自性を際立たせています。たとえば、今年2月29日にオープンした、エルメス麻生台ヒルズの店内はオレンジ色味のあるブラウンが基調となったいたり、銀座メゾンエルメスの1階では期間限定のフラワーショップをオープンし、オレンジを基調とした多種多様な花々を販売しました。

伝統を厳しく継承しながらも、新しいアイデアを生み出す姿勢を忘れない。この「伝統と革新の融合」こそが、エルメスのブランド力の源泉となっています。

「オレンジ」に高級感を与えたエルメス

エルメスのブランドカラーはオレンジです。オレンジは一般的にカジュアルなイメージですが、エルメスのハイブランドとしての地位は損なわれていません。つまり、エルメスは「オレンジ」に高級感を与えたのです。この成功には、いくつかの要因があると考えられます。

たとえば、ブランドカラーに濃くハッキリとしたオレンジ色を使っていることも要因のひとつです。濃くハッキリとしたオレンジは、親しみやすくラグジュアリーなイメージを与えるため、エルメスのオレンジは高級感を失わず上品な印象を与えます。
また、エルメスの外箱には洗練されたロゴが刻印されており、縁には濃い茶色が採用されていることで落ち着いた雰囲気を演出しています。さらに、プリントや染色に使用される素材は厳選されており、高級感を失わないままオレンジを際立たせています。

エルメスを深く理解している人にとっては「エルメスの企業理念」もオレンジに高級感を与える一因になっているかもしれません。エルメスの企業理念は「起業家精神」です。この理念は、創造の自由、革新、そして卓越したノウハウの保存と伝承が一体となったものです。エルメスは、他のハイブランドにはないオレンジ色を採用することで、この理念を体現しているのです。

「色がブランドに意味を与える」だけではない

エルメスは、他の高級ブランドが使用していなかったオレンジ色をブランドカラーに採用し、差別化に成功しました。オレンジ色という一見ハイブランドに相応しくない色を、巧みなデザインとブランドの理念との融合によって、高級感溢れる存在に昇華させたのです。

ブランドに用いられる「色」は、ブランドが想起させる印象に多大なる影響を与えます。しかし、それだけではないことをエルメスは教えてくれました。「色がブランドに意味を与える」だけではなく、「ブランドも色に意味を与える」のです。

シャネルから学ぶ本当の「黒」の意味とは?

AUTHOR天野 勝規

株式会社まほろば 代表取締役

士業専門のホームページ制作会社「株式会社まほろば」の代表取締役。大阪教育大学 教育学部 卒業。総合小売業(東証プライム上場)、公益法人での勤務を経て29歳で起業。
独立開業時の集客・顧客開拓に関する相談から、年商数億円規模の事務所のマーケティング顧問まで幅広い対応実績。15年間で3,000事務所以上からご相談・お問合せ。
ホームページを活用しつつも、SEO対策だけに頼らない集客・顧客開拓の仕組みづくりを推奨している。
【保有資格】
社会保険労務士、年金アドバイザー2級

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