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まほろばブログ
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2023.09.12|ライティング
2010年に公開された映画「ソーシャル・ネットワーク」(The Social Network)。Meta(Facebook)の創設者である、マーク・ザッカーバーグ氏の実話を基に作られた映画です。彼は、誰もが簡単にインターネット上で情報を伝えたり交換したりできる社交場を作ろうとしていました。しかし、共同創業者である大学時代の友人とは少しずつすれ違いが生まれ、想いや考えが「伝わらなく」なり、友情や信頼が崩れていく姿が描かれています。
「ソーシャル・ネットワーク」の例は、自らの考えや気持ちを「伝える」ことに固執するあまり、「伝わる」に意識が向いていなかったと解釈できます。文章を書く際やプレゼンをする際でも、「伝えたい」という思いから始まり、相手への「伝わる」を意識する必要があります。いくら伝えたいことがあっても、相手に伝わらなければ意味がありません。
今回の記事では、「伝える」と「伝わる」について「誰が主体になるのか」に焦点をおき、両者の違いを深掘っていきます。そしてライティングではどのように「伝わる」文章を書けばいいのかを解説するので、最後まで読み進めてみてください。
目次
「伝える」と「伝わる」は、似て非なるものです。
例えば、私は士業の方向けにホームページ制作や集客、マーケティングのお手伝いをしていますが、もし士業のお客様とのやり取りの中で、「CMSは〜」や「ペルソナは〜」など、たとえ必要な話でもいきなり専門用語を使ったらどうでしょう?
相手からは「何のことを話しているんだろう……」と、理解してもらえないはずです。私は「伝えているつもり」になっており、相手には「伝わっていない」ということに。
つまり、「伝える」と「伝わる」の違いは「誰が」主体になるかです。
では、よりイメージしてもらいやすいように、営業のシーンを例にそれぞれの視点で解説してみます。
営業担当者は、商品の特徴やメリットについてスライドや資料を使って説明します。彼らは言葉を選び、グラフや図を使って情報を整理し、効果的なコミュニケーションを行います。
ここでのポイントは、情報を適切に整理して魅力的に提示することです。営業担当者側からは、情報を「伝える」ことになります。
「伝わる」の視点では、相手に目を向ける必要があります。多くの情報を伝えたとしても、相手に理解されなければ意味がありません。顧客が商品のメリットやベネフィットを理解し価値を感じられれば、情報は「伝わった」と言えます。
ここでのポイントは、情報が相手に受け入れられるかどうかです。
営業の例からわかるように、単に情報を伝えるだけなのか、相手に明確に行動をして欲しいのかという違いがあります。「伝える」というアクションを起こさなければ、「伝わる」は生まれません。したがって、「伝える」と「伝わる」はコミュニケーションのなかでお互いを補う側面を持ちながら、異なる視点からアプローチされるべき概念と言えるでしょう。
では「伝わる」言葉や文章を投げかけるには、どうしたらいいのでしょうか?
効果的なのは、相手を理解することです。相手を知ろうとしなければ、伝わる内容を考えられません。戦略を立てられないということです。相手のことを意識していないから、独りよがりな内容になってしまいます。
そして相手を理解するためには、以下の3つに注目する必要があります。
文章作成でも、取引先へのプレゼンでも、テレアポでも、「伝わる」にはこれら3つを意識する必要があります。
前項で「伝わる」には、相手の理解が重要とお伝えしました。相手を理解したうえで「伝わる」を実現するには、「論理的思考」と「熱量」の両面が必要です。
「伝わる」において、論理的思考は欠かせません。
人は聞いたり読んだりした内容を、頭のなかでイメージして整理します。つまり話の順番がバラバラだったり論理的につながらない内容だったりすれば、イメージができず結果的に「伝わらない」となるわけです。
論理的思考で大切なのは、縦軸と横軸を意識することです。
例えば、話の筋が通っていても、内容が薄ければ本当に伝えたいことが伝わらないでしょう。また、多くの情報を網羅しても話の筋が通っていなければ、やはり伝わらない内容になります。
どちらか一方ではなく、相手に合わせて、縦軸と横軸の内容を網羅することが大切です。
熱量とは、伝える側の気持ちのことです。抽象的な話ですが、機械やAIではなく、人間だからこそ「伝わる」において熱量は重要だと考えます。
「言ってること・書いてあることは正しいんだけど、何か伝わらないんだよな」と感じた経験はありませんか。人は感情の生き物なので、心動かされる内容に対して伝わったと感じます。
例えば、文章のなかに自分が感じた想いを赤裸々に書いてみたり。とにかく伝えたい相手を思い浮かべて、書くのが大切です。
子供がお父さん・お母さんに向けて書いた手紙は、内容が論理的ではなくても、伝わりますよね。
熱い気持ちが「伝わる」に変わるというわけです。
アメリカの起業家でありマーケターのジェイ・エイブラハムはこんな言葉を残しています。「相手に伝わらなければ、いかによいメッセージでも価値がない」つまり、伝えるだけでは不十分で、伝わって初めて意味があるということです。
マーク・ザッカーバーグは、共同創業者と一緒に成し遂げたい未来があったのにも関わらず、うまく伝えられず、そして伝わらない現実にもどかしさを感じていたのかもしれません。一度は対立した二人も、今では和解して共同創業者として名を連ねています。
私たち人類は、文字が誕生する前から身振り手振りや道具を使い、コミュニケーションをとってきたはずです。伝えたくても伝わらないなんてことは、日常茶飯事だったでしょう。文字が生まれて、「伝わる」コミュニケーションは圧倒的にやりやすくなりました。
「伝えたい」からこそ「伝わる」が実現できます。まずは、本記事で紹介したように、相手を理解することから始めてみてはいかがでしょうか。
AUTHOR天野 勝規
株式会社まほろば 代表取締役
士業専門のホームページ制作会社「株式会社まほろば」の代表取締役。大阪教育大学 教育学部 卒業。総合小売業(東証プライム上場)、公益法人での勤務を経て29歳で起業。
独立開業時の集客・顧客開拓に関する相談から、年商数億円規模の事務所のマーケティング顧問まで幅広い対応実績。15年間で3,000事務所以上からご相談・お問合せ。
ホームページを活用しつつも、SEO対策だけに頼らない集客・顧客開拓の仕組みづくりを推奨している。
【保有資格】
社会保険労務士、年金アドバイザー2級
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