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2024.05.16|ライティング
『誰かのために生きることにのみ、生きる価値がある”』-アルベルト・アインシュタイン
物理学者として活躍したアインシュタインは、上記の言葉を残しています。
己のためではなく、他者を満たすことに生きる意味を見いだしていたアインシュタイン。彼は、自分のことで悩んだり他人からの見られ方を気にしたりするよりも、「どうすれば周りの人たちを幸せにできるか」を考え、悩んでいたのではないでしょうか。
このアインシュタインの考え方に、納得・共感できる人もいれば、「綺麗事だ」と反対意見を述べる人もいるでしょう。
それは当然のことです。人は置かれている立場や環境が異なることで、普段の悩みや志、思考のベクトルに違いが生まれるからです。たとえアインシュタインに「あなたをお金持ちにする方法を教えますよ」と言ったとしても、彼には何も響かなかったことでしょう。
人にはそれぞれ、欲求のレベルがあります。それが、心理学者であるアブラハム・マズローの説いた「マズローの5段階欲求」です。
マズローの5段階欲求を理解することは、人の悩みを理解することにつながり、ライティングにおいて重要なペルソナ設定にも影響を与えます。
本記事では、マズローの5段階欲求を基に、記事作成におけるペルソナ設定について解説します。
「人間の欲求には5つの段階がある」と説いたのが、心理学者のアブラハム・ハロルド・マズロー。
マズローが説いた5段階の欲求は以下の通りです。
第一段階の生理的欲求が最下層の欲求で、各階の欲求が満たされることで、上の階へと移動するという内容です。
人間は、衣・食・住が満たされて安全な暮らしが確保されると、社会のなかでの存在意義やもっと認められたい欲求、理想の自分を目指したい気持ちが生まれます。ただし、社会的欲求よりも先は段階を踏むのではなく、並行するとマズローは説いています。
仏教の世界でも、マズローの5段階欲求によく似た内容として、以下の五欲が説かれています。
仏教における五欲も、段階があるように説かれています。まずは生きる上で必要な飲食欲と睡眠欲。これらが満たされれば性欲が表れ、満たされれば財産欲や名誉欲が生じるそうです。
宗教上でも説かれることから、やはり人間の営みはこれら五欲が大きく影響していると考えられます。そして、ライティングを含むビジネスの世界においても、人間の欲求を理解することが顧客理解につながるというのはごく自然なことです。
しかし、近年になり、マズローの5段階欲求は学術的に否定されるケースが出ています。その理由の一つが成功者ばかりを研究対象者にしており、収入や階級によって差別することなくバランスよく調査したわけではないからだと言われています。
つまり、社会における大多数を占める層には、5段階という階層分けが当てはまらないのではないかということです。
現在は、マズローの説いた考えとは別に、ケンリックのピラミッドが注目を集めています。
ケンリックのピラミッドは、マズローの5段階欲求のように完全に階層分けするわけではなく、各欲求が重なりあった状態です。最下層から以下の順番になっています。
ケンリックが説いたのは、人間の欲求は段階によって置き換わるのではなく、上層へ登りながらも下層の欲求がついてくるというものです。
私個人的には、ライティングにおけるペルソナ設定では、マズローの5段階欲求の方が活用しやすいように感じています。
記事を書く際に重要なのがペルソナの設定です。
ペルソナとは、つまり、誰に向けて書いているのか。
記事を読む相手が「誰」なのか明確にしていないと、記事の目的がズレてしまい誰にも届かない記事になります。そして「誰」を明確にするには、画面の向こうにいる読み手の悩みを明確化する必要があります。
では悩みとは何なのか。
悩みとは、人が持つ精神的な苦痛や負担に感じていることです。ただ悩みといっても、悩んでいる本人でも本質的な悩みに気づいていないことがあります。そのため、書き手が読み手の潜在的な悩みを引き出してあげる必要があるのです。
読み手の潜在的な悩みを考えるときにマズローの5段階欲求を活用します。
具体的には、以下の3つを用いて深掘りすることで、悩みの本質である人間の欲求に近づきます。
例えば「それはなぜ?」をくり返すことで、漠然とした悩みのイメージから人間の欲求に対する悩みが浮き彫りになってきます。マズローの5段階欲求のどれかに該当したら、深掘りができないところまできたことになります。
ペルソナの設定に悩んだり、しっくりこない人はぜひ試してみてください。
アインシュタインの残した『誰かのために生きることにのみ、生きる価値がある』という言葉は、まさしく利他の精神といえます。
「他人のために生きる」や「他人を喜ばせる生き方をする」というのは、マズローの5段階欲求の自己実現の欲求に当たります。ただ、”天才”と言われたアインシュタインの考えや悩みに近づくのは、凡人には無理があるのではとも思うのです。
自己実現の欲求かと思えることも、アインシュタインのなかでは、自己実現のような大きなことではないのかもしれません。
このような逸話が残っています。1922年、アインシュタインは滞在先の東京・帝国ホテルにて、ベルボーイに渡すチップを持ち合わせていなかったそうです。その際に、「運がよければこれに価値がつく」と言って、2枚のメモを渡したのだとか。メモには、こう記してありました。
『穏やかでつつましい生活は、目標や成功を追いかけるよりも、より多くの幸せをもたらす』(もう一枚のメモには『意思があれば道は開ける』)
人から認められたい・成功したいという欲求を持つ人が多い一方で、アインシュタインのように穏やかな生活こそが自己実現の欲求になる人もいるのではないでしょうか。
本記事ではペルソナ設定の一つのテクニックとして、人間の5段階欲求の活用を紹介しました。ぜひ役立ててみてください。
AUTHOR天野 勝規
株式会社まほろば 代表取締役
士業専門のホームページ制作会社「株式会社まほろば」の代表取締役。大阪教育大学 教育学部 卒業。総合小売業(東証プライム上場)、公益法人での勤務を経て29歳で起業。
独立開業時の集客・顧客開拓に関する相談から、年商数億円規模の事務所のマーケティング顧問まで幅広い対応実績。15年間で3,000事務所以上からご相談・お問合せ。
ホームページを活用しつつも、SEO対策だけに頼らない集客・顧客開拓の仕組みづくりを推奨している。
【保有資格】
社会保険労務士、年金アドバイザー2級
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